スライサー型面分光ユニット

 我々のグループではWFOS用の面分光ユニット開発に先駆けて、面分光ユニット開発に関わる基礎技術開発のために、すばる望遠鏡で稼働中の可視光分光撮像装置FOCASに組み込む面分光ユニットを開発しました。上図はその概略図で、下図はスライサー型面分光ユニットの原理を簡単に説明したものです。望遠鏡からの光は拡大光学系で拡大されたあと、スライサーと呼ばれる細長いミラーが並んだ特殊な光学素子によって、天体像がスライスされます(下図a)。スライスされたイメージは瞳ミラーとスリットミラーで一列に並び替えられて(下図b)、分光器で分光されます(下図c)。上図のように複雑な光学系であり、なおかつ非常に高い配置精度が必要なので、どのようにすれば要求精度を達成できるかという点が大きな技術課題となります。我々は先端技術センターにおいてこの技術課題に取り組んでいます。

スライスされた天体のイメージ

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